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2013年04月25日

サワラちゃんの加計呂麻島・貝採り日記-019


サワラちゃんの加計呂麻島
貝採り日記
                    -019









                      サワラちゃんの加計呂麻島・貝採り日記-019



ゴールデン・ウイークが近づいてきました。ちょうど4/29-30は大潮の日です。潮干狩りに最適な日です。
でも、筆者にとっては余り有難くないのです。何故って、食べる貝は興味が有りません。貝殻拾いを旨としている者にとっては、ゆっくり貝殻を採取出来ないのでね。

ま~そのような訳で・・鬼の居ぬ間になんとやらで、早速貝拾いをして来ました。
岩礁を歩いたり、砂浜を歩いたりして来ました。初めのうちは何時ものとおりさっぱり・・・
でも、まずろくなものが採れない海岸の砂浜で<ベニタケ>の完品一本Get!
これで調子が出て来ました。 それから続けて・・・(^-^)

 
            ベニタケガイ ・ タケノコガイ ・ シロフシタケガイ(?)
サワラちゃんの加計呂麻島・貝採り日記-019


ベニタケガイは口径1.6、殻長85 まあ中程度という感じでしょうか。珊瑚の石の中に突き刺さって居りましたので、先端が少し折れておりました。ま~いいか。
タケノコガイやシロフシタケガイ??もまたおなじ。
<シロフシタケガイ>か<コニクタケガイ>かは判明せず・・・同定中です。

でもこれでだんだん調子が出て来て・・・・最後はご覧の通りになりました。


サワラちゃんの加計呂麻島・貝採り日記-019


                                           

サワラちゃんの加計呂麻島・貝採り日記-019


一見して分かりますように、大物は無かったんですが、細かく見ますとそれなりに良いものがありました。
大きな見栄えの良いものは地元の方の独壇場で、なかなか手に入りませんが、見落としや地味な貝は意外と見つけることが出来るのです。腰を落として目線を下げると、思いがけない貝が手に入るものです。
では、細かにご紹介しましょう。


 シロクチキナレイシガイ ・ ムラサキイガレイシ ・ クチムラサキレイシガイダマシ
 
             サワラちゃんの加計呂麻島・貝採り日記-019

                             ↑ キマダラレイガイシ

石が詰まっておりますが・・・アクキガイ科の貝はなかなか見つからない貝です。殻口が下を向いているときは、地味な感じなので意外と目に付きません。 手に取ると美しい紫や黄色が目に入ります。たまには生きているのもありますので水槽に入れて置くことも度々です。

気が付きますでしょうが、名前が覚え悪いのと微妙に違うこと・・・
<レイシガイ><レイガイシ>、<ガレイシ>、<レイシ>・・・まいっちゃうね(^~^)
 

サワラちゃんの加計呂麻島・貝採り日記-019



またも出ました<オオヘビガイ>
ここ最近はちょくちょくこの貝が拾えます。そして意外と大きい。

サワラちゃんの加計呂麻島・貝採り日記-019


そして、先回ご紹介したこの貝・・・オオヘビガイではありませんでした。
サワラちゃんの加計呂麻島・貝採り日記-019


ミミズガイ科の<ムラサキミミズガイ>でした。オニノツノガイ超科ミミズガイ科に属するとされております。
ところが上記のオオヘビガイはムカデガイ科に属する貝ということでした。なにか鼻を摘まれたような感じですね。

さ~て、次に登場の貝は二枚貝のグループ
上部左端は先回もご紹介の<トンガリベニガイ>・・?? 
 

サワラちゃんの加計呂麻島・貝採り日記-019


公開されている貝のHP<世界の貝>を参照させてもらいましたところありました。584haraonella rostrata,
Linne,1758 / トンガリベニガイ1584, Pharaonella rostrata,
Lin58 / トンガリベニガイlippines,(June'80)(1584, Pharaonella rostrata,
      Linne,1758 / トンガリベニガイ Philippines,(June'80)(51) 51) ・・<世界の貝>参照
サワラちゃんの加計呂麻島・貝採り日記-019


う~ん 何とかいけそうですね。 貝のものすごいコレクションのHPの中から探しました。ちょっと、一安心 (^-^)
じゃ、その下の2枚の貝は何でしょうか?? 
一番下の貝は欠損が有りますが、両方とも同じ種類と判断しました。同定してみましょう。

貝の形は良く似ておりますが、色合いが違いますね。例の<世界の貝>のHPや参考図鑑を探してみましたが、そっくりさんは見つけることが出来ませんでした。そのような訳で、現在の時点は<ダイミョウガイ>しておきます。
名護市で採取された貝ですので、少し安心しております。沖縄の貝は加計呂麻島でも採れますので・・・

5210, Tellina perna,
Spengler,1798 / ダイミョウガイ
名護市,'03(July'04)(49) ・・<世界の貝>参照
サワラちゃんの加計呂麻島・貝採り日記-019

さ~て、右側の2枚は綺麗な貝ですが何でしょうか?
右端上部は<サメハダヒノデガイ>としたのですが、<世界の貝>で検証してみましょう。

0463, Tellinella pulcherrima,
Sowerby,1825 / サメハダヒノデガイ
(May'73)(48)・・<世界の貝>参照
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他の方のHPを検索してみましたところ、どちらかというと下の写真に似ておりますが、貝の殻の表面がかなりザラツイテいて、所謂鮫肌になっております。 しかし、採取した貝にはこのザラツキがまったく有りません。
<世界の貝>の写真でも、鮫肌のザラツキがありますね。




サワラちゃんの加計呂麻島・貝採り日記-019 


右下の貝はでは何でしょうか? これはニッコウガイでよろしいようです。
0402, Tellinella virgata,
Linnaeus,1758 / ニッコウガイ
(Aug'72)(56) ・・<世界の貝>参照
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イモガイ系も難しいですが、二枚貝も結構難しい。<世界の貝>の蒐集範囲は世界中ですから、見る方でも大変。
途中で分からなくなってきてしまいます。

 

サワラちゃんの加計呂麻島・貝採り日記-019


先回もお見せしました<ベニタケ
下の写真は今までに採取したもの全部です。殻の尖った完品はなかなか有りません。6本位でしょうか。
色も鮮やかで完品はとても採集が難しいのです。
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砂地の貝といっても、砂浜にはまず落ちておりません。珊瑚の石浜の中に突き刺さっておりますし、場所が一定しません。偶然の産物と言っても良いと思います。

本日最後は、筆者の水槽の中です。 去年は結構にぎやかだったんですが、水害の影響で停電が続いたお陰で皆生き物が酸素不足で死んでしまいました。今居るのは最近捕獲した貝類の仲間です。

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<オオサラサバティラ>,<ギンタカハマガイ>が見えております。殻の下から触手が見えますよ。


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貝は生で採取できることも有りますので、水槽で飼ってみると面白いです。意外な習性が分かります。
スイジガイ>と、<クモガイ>は見かけは似ておりますが、気性はスイジガイ方が荒く行動も大きいです。
このようなことは飼って見なければ分かりません。タカラガイなどは完全に騙されてしまいます。
月末は大潮で、-10cm位になりそうですので、<ハチジョウダカラ>、<ヤクシマダカラ>、<ホシダカラ>
<タルダカラ>などのタカラガイを捕獲して、水槽に入れたいですね。一緒に熱帯魚も。



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庭に咲いたバラの花
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Posted by 奄美ちゃん at 13:33│Comments(2)貝採集日記
この記事へのコメント
相変わらずの採集量ですね。種類の豊富さにも驚いてます。
春といえばアサガオガイ!上がってますね。私の方は今年はまだ拾えてませんが、連休中には狙いたいと思います。

殻ばかり拾っているので、生態情報は疎く、水槽での話しはとても興味深いです。クモガイとスイジガイにも生態の違いというか性格の違いみたいなのがあるんですね。これは飼育してみないとわかりませんね~。とてもおもしろいです。

いつもつっこまれてばかりの私が言うのも気が引けるのですが、ちょっと気になったところがあるので、ご指摘させてください。
シロクチキナレイシガイとされているやつですが、口の奥まで黄色苦なっているように見えますが、それならキナレイシだと思いますがどうでしょう?シロクチの方は名前の通り、口の奥は白くなるそうです。
また、クチムラサキレイシガイダマシとされているのはムラサキツノマタモドキの亜成貝ではないでしょうか。
キマダラレイガイシはキマダライガレイシが正しい名前ですね。ムラサキイガレイシとは近縁種なので、後半は共通の名前になります。
アッキガイ科は同定は難しいし、名前がややこしいので、わたしも苦手なグループで、いつも痛い目みています(T_T)。ダラダラ書いてスイマセンでした。

次の大潮の採集結果楽しみにしています。タカラガイフィーバーが来るのを期待しています(^_^)/
Posted by こんばんは、はらはちです。 at 2013年04月25日 23:23
はらはら さま
こんにちわ!
やっと大潮の日がやってきました。
頭の中は何処へ行こうか迷っております。
なにせ、行き先が多数有るものですから・・

アッキガイ科は難しいですね。同定するのに苦労しております。
「行田義三氏」の図書を開いている内に、頭が混戦して来ました。
斉藤 宏氏の「世界の貝」を見たらさらに錯綜?
余りにも種類が多く複雑で・・・

次回のブログまでにもう一度再同定してみましょう。
アドバイスありがとうございました。
今後ともよろしくどうぞ。

そんなわけで、大潮の日は<加計呂麻島の徳浜」に決めました!
はらはら さんも頑張ってください (^-^)
Posted by 奄美ちゃん奄美ちゃん at 2013年04月27日 05:01
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